中国の外貨準備高推移
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中国の外貨準備高(外貨準備金)は世界一で、その額は2兆ドル(約200兆円)に迫るほどです。2006年辺りまでは日本が世界一でしたが、今やその日本の1.5倍近くにまで伸びています。グラフから分かる通り、特に近年、数値が激増しています。

(参照:中国経済データハンドブック、08年度は6月末時点の数値 ) |
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| 中国の外貨準備金累計 |
| 年度 |
金額(億ドル) |
| 1996年 |
1050 |
| 1997年 |
1399 |
| 1998年 |
1450 |
| 1999年 |
1547 |
| 2000年 |
1656 |
| 2001年 |
2122 |
| 2002年 |
2864 |
| 2003年 |
4033 |
| 2004年 |
6099 |
| 2005年 |
8189 |
| 2006年 |
10663 |
| 2007年 |
15282 |
| 2008年 |
18088 |
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外貨準備金には二つの側面があります。ひとつは、自国の通貨が経済危機や地政学リスクなどにより暴落した際に、外貨準備を使って自国通貨を買い支えるという役割です。かつてアルゼンチンや韓国などがデフォルト(国家破産)したのは、ヘッジファンドなどに投機目的で通貨を売りあびせられ、為替レートが暴落した際に、それを食い止めるための資金(=外貨準備)が足りなかったことが原因です。経済基盤が不安定な新興国にとっては、外貨準備金は自国の為替レートを安定させ、経済活動を支える為の準備資金なのです。
しかし中国の場合は、外貨準備は自国通貨である元の暴落に備えた準備資金という訳ではありません。中国の外貨準備金の元を辿れば、元売り=ドル買いの為替介入をした際に生まれた「副産物」なのです。
中国では長年、輸出産業に有利に働くように、元売り=ドル買いの為替介入を続けています。中国の中央銀行が元売りをすることで、人民元の為替レートが元安に導かれ、先進国・とくにアメリカへの輸出で強い価格競争力を持つことになります。人民元の為替レートは1997年から2005年まで『1ドル=8.28元』近辺で固定されましたが、これは元売り=ドル買いの為替介入をしたからこそ実現できたレートです。
同時期に購買力平価で見た人民元の価値は、1ドル=1.8〜1.9元程度と見積もられていました。購買力平価が為替レートの適正水準かと言えば大いに疑問ですが、それでもここまで大きな開きがあれば、実際の人民元レートが極めて割安に保たれていたことは間違いないでしょう。この極端な元安が、中国の輸出産業に強力な価格競争力を持たせ、年率10%超の高度成長を続けてこられた最大の要因となっていました。
膨大な外貨準備金が将来の負債に・・・
しかしこの膨大な外貨準備は、中国経済にとっては致命的な爆弾を抱え込むことにもなっています。外貨準備金というのは、通常は多くがアメリカの国債として保有されていますが、将来元高が進めば、国債の満期時には為替差損を生むことになります。
中国の経済成長や貿易黒字を考えると、人民元の上昇圧力は非常に強いです。またアメリカ側からしても、通貨供給量を増やしてインフレ(=ドル安)へと誘導した方が、借金の返済(国債の償還)が楽なので、今後はドル安政策を取ってくることは間違いないと考えられています。つまり中国側の情勢からも、アメリカ側の思惑から見ても、将来的に元高になることは避けられない情勢です。中国が現在の経済成長の為に為替介入を続け、外貨準備金を溜め込むことは、損失を先送りしているだけに過ぎず、将来的に莫大な負債を抱えることになります。
そのため中国政府も、2005年から(為替介入を減らす為に)人民元を徐々に切り上げていくことを明言しており、現時点(2009年5月)では1ドル=6.82元まで上昇しています。また中国では、為替介入で生まれた米ドルを、ユーロなど他の通貨へも分散して保有することで、為替リスクを少しでも減らそうとしています。
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