ブラジルのインフレ(物価上昇率)
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ブラジルのインフレ率は、近年では概ね5%前後で推移しています。欧米など先進国に比べればまだ高いものの、新興国としてはかなり安定している水準で落ち着いています。
ブラジル経済は長年、極度のインフレに悩まされていました。第二次大戦後に合計7度ものデノミ(通貨の切り下げ)を行ったことなどで、通貨=クルゼイロ(現在はレアル)の対外的信用は極めて低かったのです。特に86年から94年の間に合計4どのデノミによって、通貨価値は2兆7500億分の1に切り下がっており、現在のジンバブエのように毎日のように物価が倍々ゲームで上昇していく「ハイパーインフレ」が起こっていました。
95年に誕生したカルトーゾ大統領は、通貨をクルゼイロからレアルに変更し、1レアル=1ドルの固定相場制を中心とする「レアルプラン」という物価安定政策を取り、ハイパーインフレ抑制に乗り出します。97年のアジア通貨危機時にも、IMFの支援を受けるなどして乗り切りました。そして1999年からはインフレターゲット制の導入により、政府が金融引き締めや通貨量のコントロールを行い、同時に財政赤字の削減にも取り組むことで、2000年代以降はレアルの為替レートは安定し、物価上昇率も落ち着いています。
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中国 |
インド |
ブラジル |
ロシア |
南アフリカ |
先進国平均 |
| 2001年 |
0.7 |
3.8 |
6.8 |
21.5 |
5.7 |
1.7 |
| 2002年 |
-1.8 |
4.3 |
8.4 |
15.8 |
9.2 |
1.5 |
| 2003年 |
1.2 |
3.8 |
14.8 |
13.7 |
5.8 |
1.7 |
| 2004年 |
3.9 |
3.8 |
6.6 |
10.9 |
1.4 |
1.8 |
| 2005年 |
1.8 |
4.2 |
6.9 |
12.7 |
3.4 |
1.9 |
| 2006年 |
1.5 |
6.2 |
4.2 |
9.7 |
4.7 |
2.0 |
| 2007年 |
4.8 |
6.4 |
3.6 |
9.0 |
7.1 |
1.9 |
| 2008年 |
5.9 |
8.3 |
5.7 |
14.1 |
11.5 |
2.9 |
| 2009年 |
0.1 |
6.3 |
4.8 |
12.9 |
6.1 |
0.1 |
※表中の単位は%(パーセント)。2009年度数値は予想値。
※先進国平均はG7(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本)の平均値。
※引用元:新生インベストマネジメント「エマージング債券ファンド(元データ:IMF)」資料より。
インフレ率の低位安定は、ブラジルの通貨=レアルの上昇要因でもあります。ブラジルでは原油はほぼ自給できており、食料資源も豊富ですから、近年乱高下を繰り返している商品市場の影響が物価に及びにくく、国民生活には比較的影響しにくいという強みがあります。この点は、日頃はデフレ状態なのに、商品価格の上昇で一気に物価が跳ね上がる日本とは対照的です。
またブラジルでは5%前後の経済成長率を維持しており、2億人近い人口がいる巨大マーケットでもあり、世界中の投資家から注目されている国です。そのうえ、2014年にはサッカーワールドカップ開催、2016年には夏期オリンピック開催が決まるなど、経済にとってプラス材料が次々と決定しました。
このように好材料が相次いだブラジルへ、海外からの投資資金流入が加速し、レアルの為替レートは急激に上昇、2009年度は対米ドルレートで最も価値が上昇した通貨となりました。あまりの急激なマネー流入から、バブル化を恐れたブラジル政府が同年10月に、海外からの投資に対して2%の課税措置を取って抑制を図ったほどです。
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